「ほどほど」より1分だけ頑張る?短時間の運動が健康寿命を支える可能性

たった1分から始める短時間運動。明るい室内で女性が膝上げ運動をする様子と「体は変わる」のメッセージ。 体力づくり
たった1分からでも大丈夫。短時間の運動を、毎日の健康づくりのきっかけに。

「運動したほうがいいのは分かってる。でも30分とか1時間とか、そんな時間ないよ」

これ、けっこう普通だと思うんです。

仕事もある。家のこともある。疲れている日だってある。

そこで気になるのが、最近研究が増えている短時間の運動

長時間ずっと頑張らなくても、ほんの少しだけ体に刺激を入れる。

これなら意外と続くかもしれません。

しかも研究では、短時間でも少し強めに体を動かすことで、体力づくりにつながる可能性が示されています。

ただし。

「1分なら全力でやればいい」という話ではありません。

ここ、まじで大事です。

40代、50代ならまだしも、高齢になれば血圧や関節、心臓の状態も人それぞれ。

自分に合った「ちょっと頑張る」がちょうどいいわけです。

短時間でも体力は上がるの?

脳卒中を経験した40~80歳の82人を対象にした研究があります。

参加者は週3回、12週間運動しました。

一方は、

1分強めに動く

1分ほど強度を落とす

これを繰り返す運動。

もう一方は、20~30分ほど一定のペースで続ける運動でした。

すると、短い時間で強弱をつけたグループのほうが、持久力の目安になる「最大酸素摂取量」の改善が大きかったんです。

しかも研究終了後も、その改善がある程度残っていました。

つまり、

「長くやらないと意味がない」とは限らない。

ここは運動が苦手な人にはうれしい話ですよね。

「1分の本気」は全力疾走じゃなくていい

ここで勘違いしやすいところ。

「よし、1分だけなら全力ダッシュだ!」

これはやめてください。

特に運動習慣がない人や高齢者の場合、いきなり激しい運動をする必要はありません。

僕なら、

「少し息が上がるけど、終わったら落ち着ける程度」

くらいから考えます。

たとえば、

  • いつもより少し速く歩く
  • 椅子からゆっくり立つ動きを繰り返す
  • 手すりを使って軽く階段を上る
  • その場で少し速めに足踏みする

これでもいい。

ぶっちゃけ、ゼロだった人が突然100を目指す必要なんてないんですよね。

ゼロを1にする。

まずはそれで十分です。

どれくらいやればいい?

運動を始めたばかりなら、こんな感じ。

30秒~1分だけ少し頑張る

1~2分ゆっくり動く

余裕があれば2~3回

これくらいから。

いきなり毎日やらなくても大丈夫。

週に2~3日から始めて、翌日に疲れが強く残らないか確認します。

「まだできそうだな」

くらいで終わるほうが続きます。

日常生活をそのまま運動にしてしまう

短時間の運動には「エクササイズ・スナック」という考え方もあります。

名前のとおり、運動をおやつみたいに小分けにする感じ。

たとえば、

コーヒーを入れる前にスクワット5回。

トイレから戻ったら30秒足踏み。

テレビCMになったら椅子から5回立つ。

買い物では入口から少し遠い場所を歩く。

わざわざジャージに着替えなくてもいいんです。

このほうがハードルはかなり下がります。

「運動する時間を作る」

ではなく、

「いつもの生活に運動をくっつける」

この考え方です。

続けるコツは「やる気」に頼らない

僕がおすすめしたいのは、

「○○したら1分動く」

と決めてしまうこと。

たとえば、

朝のコーヒー → スクワット
昼食後 → 1分歩く
歯みがき → かかと上げ
テレビ → 足踏み

こうすると「今日は運動しようかな」と毎回考えなくて済みます。

やる気なんて毎日同じじゃありません。

だから、やる気よりきっかけを固定する。

こっちのほうが続きやすいんです。

短時間の運動は健康寿命にも関係する?

短時間の活発な身体活動と健康との関係を調べた研究もあります。

日常生活の中で数分程度、息が上がるような活動をしていた人ほど、死亡リスクや心血管疾患のリスクが低かったという報告があります。

ただし、これは大事なので言っておきます。

「数分運動すれば必ず長生きする」という意味ではありません。

こうした研究の多くは、人々の生活を長期間追いかけて「運動量と病気の関係」を調べたものです。

原因と結果を100%証明したわけではありません。

それでも、

「少ししか運動できないから意味がない」

とあきらめる必要はなさそうです。

脳にもいいの?

運動すると心臓の動きが活発になり、全身に血液を送ります。

脳も体の一部なので、運動習慣は脳の健康を支える生活習慣のひとつです。

ただ、

「1分の激しい運動だけで記憶力が上がる」

というところまでは確認されていません。

ここは話を盛らないほうがいい。

一方で、体力を保つことは歩く力や外出する力を守ることにつながります。

外へ出られる。

人と話せる。

買い物に行ける。

自分のことを自分でできる。

こういう毎日の積み重ねこそ、介護予防ではかなり大切なんです。

高齢者は「速さ」より安全を優先

高齢者の場合、有酸素運動だけではなく、

筋力・バランス・歩く力

をまとめて動かすことがすすめられています。

だから「1分だけ激しく動けば全部OK」ではありません。

歩く。

椅子から立つ。

かかとを上げる。

片足立ちを安全な場所でやる。

こうした動きを組み合わせたほうが現実的です。

壁や椅子につかまってもいい。

回数を減らしてもいい。

自分に合わせればいいわけさ。

こんなときは無理しない

短時間でも強度を上げると、心臓や血圧への負担は増えます。

胸の痛み、強い息苦しさ、めまい、ふらつき、いつもと違う動悸などが出た場合は中止してください。

脳卒中や心臓病の経験がある人。

治療中の高血圧がある人。

関節に強い痛みがある人。

運動を止められている人。

こうした場合は、自己判断で高強度運動を始めず、主治医やリハビリ専門職などに相談したうえで行うのが安心です。

まとめ

健康のために運動したい。

でも長い時間は取れない。

そんな人ほど、

「たった1分でも動く」

という考え方を持ってみてほしいんです。

1分動いたら、もう成功。

余裕があれば、もう1回。

それくらいでいい。

大事なのは「1分間死ぬほど頑張ること」じゃありません。

自分に合った強さで、生活の中に小さな運動を何度も作ること。

30分できなかったからゼロ。

そんな考え方は、もう捨てちゃっていいと思います。

今日できるなら、

椅子から5回立つ。
1分だけ歩く。

まずはここから。

小さな1分が、数年後の「まだ自分で動ける」につながるかもしれません。


「何をやればいいか分からない」から始めても大丈夫です

「運動したほうがいいのは分かるけど、自分には何が合うんだろう」

そんな悩みは珍しくありません。

年齢、体力、痛み、持病、生活リズム。

合う運動は人によって違います。

Well Aging Support やわらぎでは、40代からの健康づくりや、高齢期を見据えた介護予防運動を、その人の体力に合わせて一緒に考えています。

ハードなトレーニングをする場所ではありません。

「これなら家でも続けられそう」

と思える動きを見つける場所です。

将来も自分の足で歩きたい。

できることを、できるだけ長く残したい。

そう思ったときが始めどきです。

まずはお気軽にお問い合わせください。

今日の1分から、未来の10年を変えていきませんか。

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