スマホを見ていると、いつの間にか頭が前へ。
パソコンに集中していたら、背中が丸くなっていた。
これ、けっこうありますよね。
ぶっちゃけ僕も、歩いている時は「背筋を伸ばそう」と意識しています。
姿勢というと、
「見た目をよくするためでしょ?」
と思われがちです。
でも、それだけじゃないんですね。
立つ。歩く。呼吸する。周りを見る。
こうした普段の動きにも姿勢は関係しています。
だから40代、50代、そして高齢になってからの健康を考えるなら、姿勢はけっこう大事なわけさ。

姿勢で「性格が変わる」は、ちょっと言いすぎ
まず、ここはハッキリさせておきます。
「猫背だから暗い性格になる」
「胸を張れば前向きな性格になる」
そんな単純な話ではありません。
性格は姿勢だけで決まるものではないからです。
ただし、姿勢と気分にまったく関係がないわけでもありません。
落ち込んだ時って、下を向いたり、肩が前に入ったりしませんか?
逆に、楽しい時は自然に顔が上がります。
実際、姿勢を起こすことで、一時的な気分や疲労感などに変化がみられた研究もあります。
なので、
「姿勢を正せば性格が変わる」
ではなく、
「姿勢を少し整えることが、気分を切り替えるきっかけになることはある」
このくらいで考えるのがちょうどいいと思います。

背中が丸くなると、呼吸にも影響することがある
姿勢で僕が特に気にしたいのが、呼吸です。
スマホを見るように頭が前へ出て、背中まで丸くなる。
そのまま一度、大きく息を吸ってみてください。
次に、肩の力を抜いて少し体を起こして吸ってみる。
なんとなく違いを感じる人もいると思います。
研究でも、頭が前へ出た姿勢は、呼吸のしかたや胸まわりの動きと関係することが報告されています。
だからといって、
「猫背なら肺が悪くなる!」
という話ではありません。
そこまで怖がる必要はなし。
ただ、長時間ずっと同じ姿勢で固まらない。
これは意識しておきたいところです。

介護予防では「きれいな姿勢」より動けることが大切
ここ、かなり大事です。
介護予防というと、
「背筋をピンと伸ばさないと」
と思うかもしれません。
でも僕は、完璧な姿勢を作ることより、
自分で立てる。歩ける。振り向ける。手を伸ばせる。
こっちのほうを大事にしたいんですね。
年齢を重ねれば、背骨の形や筋力にも個人差が出ます。
無理やり胸を張らせる必要なんてありません。
それよりも、
「体を起こしやすい」
「歩きやすい」
「疲れにくい」
そんな姿勢を探すほうが現実的です。
筋力、バランス、柔軟性を保つことも、姿勢を支える土台になります。

今日からやるなら「姿勢を直す」より「姿勢を変える」
ずっと良い姿勢でいよう。
……これは、まじで疲れます。
だから僕なら、
同じ姿勢を続けない
ことから始めます。

まず30~60分に一度、体勢を変える
デスクワークやテレビ、スマホが続いたら一度立つ。
ほんの1~2分でもOK。
台所まで歩く。
肩を回す。
窓の外を見る。
それだけでも座りっぱなしを中断できます。

壁を使って体を起こしてみる
壁に背中を向けて立ちます。
かかと、お尻、背中を無理のない範囲で壁に近づけます。
そして肩の力を抜く。
胸をグイッと張る必要はありません。
10~20秒くらい。
「この辺が楽だな」
という位置を体に覚えさせる感覚です。

歩く時は遠くを見る
ずっと足元だけを見ると、頭も前へ出やすくなります。
転倒に注意しながら、時々少し遠くを見る。
背筋を無理に反らさず、頭を上へ持ち上げる感じ。
これだけでも歩く姿勢は変わります。

筋トレも少し入れる
厚生労働省は、成人・高齢者とも筋力トレーニングを週2~3日行うことをすすめています。
難しい筋トレじゃなくて大丈夫。
椅子から立つ。
壁に手をついて腕立てをする。
かかとを上げる。
まず5~10回くらいからでも十分です。
高齢者の場合は、筋力だけでなく、バランスや柔軟性を含めた運動も組み合わせたいところです。

姿勢は「注意する」より環境を変えたほうが続く
「猫背にならない!」
と一日中考える。
たぶん続きません。
人間、忘れますからね。
だったら環境を変えたほうがラクです。
スマホを少し高い位置で見る。
パソコン画面を見やすい高さにする。
椅子の奥まで座る。
1時間ごとに立つきっかけを作る。
歯磨きの後に肩を回す。
こうやって普段の行動とセットにすると忘れにくくなります。
「思い出したら姿勢を戻す」
それくらいで十分です。

家族には「背中が丸いよ!」と言わない
親の姿勢が気になると、
「もっと背筋伸ばして!」
と言いたくなることがあります。
でも、何度も言われたらイヤですよね。
おすすめなのは、
「ちょっと一緒に歩こか」
「一回立ってお茶でも飲もか」
くらい。
姿勢そのものを注意するより、自然に体を動かす声かけのほうが受け入れられやすいです。
痛みがあったり、ふらつきが強かったり、急に姿勢が変わってきた場合は、無理に運動せず医師や理学療法士などに相談してください。

まとめ|姿勢は「ピンと伸ばす」より、動ける体を作る
姿勢を整えたからといって、性格が別人のように変わるわけではありません。
でも、
顔を上げる。
少し体を起こす。
立ってみる。
歩いてみる。
そうすると、呼吸や動き、気分を切り替えるきっかけになることはあります。
そして介護予防で本当に大切なのは、写真に撮った時の「きれいな姿勢」ではありません。
自分の力で動き続けられる体を残していくこと。
ここなんですよね。
今日から完璧に背筋を伸ばす必要はなし。
スマホを見終わったら一度顔を上げる。
そこからで十分です。

「最近、姿勢が丸くなってきた気がする」
「歩き方や体力の低下が少し気になる」
「親に運動してほしいけれど、何から始めればいいかわからない」
そんな段階でも大丈夫です。
Well Aging Support やわらぎでは、運動だけを見るのではなく、普段の歩き方や生活習慣まで含めて、その人に無理のない健康づくりを一緒に考えています。
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