「毎日歩いているのに、ぜんぜん痩せない」
「ジョギングまで始めたのに、体重はほとんど変わらない」
こんなこと、ありませんか。
これ、けっこう心が折れるんですよね。
「こんなに動いてるのに何でやねん」と。
でも、ぶっちゃけ、運動した分だけ体重がスルスル落ちるほど、人間の体は単純ではありません。
体には、エネルギーをなるべく無駄遣いしない仕組みがあります。
だから大事なのは、
「もっと運動しなきゃ」ではなく、運動・食事・普段の生活をまとめて見ること。
運動は痩せるためだけにやるものでもありません。
筋力、体力、血糖、脳の健康、そして将来自分の足で生活する力。
40代以降はこちらのほうが、まじで大事になってきます。

なぜ運動しているのに体重が減らないの?

運動で使うエネルギーは体全体の一部
人は寝ている間もエネルギーを使っています。
心臓を動かす。
呼吸する。
脳を働かせる。
体温を保つ。
こうした、生きるために使うエネルギーがかなり大きいんですね。
そこに家事や仕事、歩行、運動などが加わります。
だから、
「30分歩いたから、今日はかなり痩せたはず」
とは、なかなかならないわけさ。
厚生労働省も、体脂肪1kgを減らすのに必要なエネルギー量を約7,000kcalとしています。
運動だけで大きな差を作るのは、思っている以上に大変です。

体は意外と「省エネ」がうまい
さらに人間の体は、環境に合わせて変化します。
運動に慣れてくると、同じ動きを以前より効率よくできるようになります。
体重が減れば、同じ距離を歩くのに必要なエネルギーも少なくなります。
つまり、
「運動量を増やせば、その分ずっと同じペースで痩せ続ける」
とは限りません。
これはサボっているからではありません。
体が新しい生活に慣れてきた、と考えたほうが自然です。

「じゃあ運動しても意味ないの?」いや、ここが大事
あります。
むしろ40代、50代、60代以降になるほど、運動の意味は大きくなります。
WHOは、定期的な身体活動が心臓や血管の病気、2型糖尿病などのリスク低下と関係し、睡眠、気分、認知機能にもよい影響が期待できるとしています。
体重計の数字だけ見ていると、この変化を見落としやすいんですよね。

体重以外にも見る数字がある
たとえば、
「前より長く歩けた」
「階段が少しラクになった」
「椅子から立ちやすくなった」
「疲れにくくなった」
これも立派な変化です。
介護予防では、体重を減らすことだけがゴールではありません。
歩ける。立てる。外へ出られる。自分でできる。
この力を残していくことが大切です。
さらに運動は、脳の健康や認知機能とも関係しています。
外を歩けば景色を見る。音を聞く。人と会う。道を判断する。
体だけではなく、脳も自然と使っているわけです。

痩せたいなら「運動+食事」で考える
ここがいちばん現実的です。
CDCも、減量では食事からとるエネルギーを調整することが重要で、運動は減量後の体重維持にも大切だとしています。
だから、
「運動しているから食べても大丈夫」
には少し注意。
30分歩いたあとに、
「頑張ったからご褒美」
と菓子パンや甘い飲み物を追加すると、せっかく動いた分を簡単に超えてしまうことがあります。
とはいえ、食べる量を極端に減らす必要もありません。
まずは、

今日からやるなら、この3つ
① 飲み物を確認する
砂糖入りの飲料や甘いカフェ飲料が多ければ、水やお茶に変える日を増やす。

② 食事を抜くより「少し減らす」
大盛りを普通盛りにする。
夜のお菓子を毎日から週3回にする。
このくらいからで十分です。

③ 運動は体重だけで評価しない
体重と一緒に、
「歩いた時間」
「歩数」
「立ち上がりやすさ」
「疲れにくさ」
も見てみる。
これだけでも続きやすくなります。

どのくらい運動したらいい?
厚生労働省の「身体活動・運動ガイド2023」では、成人は歩行などの身体活動を1日60分以上(約8,000歩以上に相当)、高齢者では**1日40分以上(約6,000歩以上に相当)**を目安としています。
筋トレは成人・高齢者とも週2〜3日が目安です。
ただし、これは「絶対ここまでやらないと意味がない」という数字ではありません。
今ほとんど動いていない人が、いきなり8,000歩を目指す必要もないんです。
まず10分。
買い物まで歩く。
テレビを見ながら立つ。
椅子から5回立ってみる。
そこからでいい。

高齢者は「痩せること」だけを目標にしない
ここは特に注意したいところです。
年齢を重ねてから無理に体重だけを落とそうとすると、脂肪だけでなく筋肉まで減る場合があります。
筋肉が減れば、
歩きにくくなる。
転びやすくなる。
外出が減る。
さらに体力が落ちる。
こんな悪循環につながることもあります。
だから高齢者の場合は、
体重より「ちゃんと食べて、動いて、筋肉を守る」こと。
こちらを優先したほうがいい場合もあります。
持病がある方、急に体重が減った方、強い息切れや胸の痛み、めまいなどがある場合は、無理に運動せず医師などへ相談してください。

家族の声かけも、ちょっと変えてみる
「もっと歩かなあかんで」
「運動しないから太るんやで」
これを言われると、なかなかやる気は出ません。
それより、
「天気いいし、ちょっと一緒に歩く?」
「昨日より歩けてるやん」
こんな声かけのほうが続きやすい。
人は「やらされている」と感じると嫌になります。
自分で選んでいる感覚があるほうが、習慣になりやすいんです。

まとめ|体重計だけ見て運動をやめないで
運動しても、期待したほど体重が落ちない。
これは珍しいことではありません。
だからといって、
「運動しても意味がない」
にはならないんです。
痩せたいなら、運動だけに全部背負わせない。
食事を少し整える。
座りっぱなしを減らす。
歩く。
筋肉を使う。
そして続ける。
この組み合わせです。
何より、運動の価値は体重計の数字だけでは測れません。
80歳になったとき、
自分の足で買い物へ行ける。
好きな場所へ出かけられる。
自分でできることを自分でできる。

そこにつながる体づくりだと思えば、今日の10分も無駄じゃないわけさ。
Well Aging Support やわらぎでは、運動だけを見るのではなく、生活習慣や体力、その人の暮らしまで含めて、無理なく続けられる健康づくりを一緒に考えています。
「最近、体力が落ちてきた気がする」
「親に運動してほしいけど、どう声をかけたらいいかわからない」
「痩せたいけど、何から変えればいいかわからない」
「地域や施設で介護予防の取り組みを始めてみたい」
まだ相談するほどじゃないかな。
そのくらいでも大丈夫です。
京都市周辺で、介護予防や健康づくりについて気になることがあれば、Well Aging Support やわらぎへお気軽にご相談ください。
一人ひとりの体力や生活に合わせて、「これなら続けられそう」を一緒に探していきます。


コメント