タオルを握るだけ?血圧管理を助ける「タオルグリップ法」をやさしく解説

タオルを握る運動を行う高齢女性と見守る男性。血圧計とともに、無理なく続ける血圧ケアを紹介するイラスト 介護予防の基本
タオル1枚で始める、無理のない血圧ケア習慣

「血圧が少し高くなってきた。でも、きつい運動は続きそうにない」

そんな方でも取り入れやすい方法のひとつが、タオルを握って行う「タオルグリップ法」です。

やることはとてもシンプル。

丸めたフェイスタオルを、力いっぱいではなく、少し余裕を残して握ります。

こうした筋肉を動かさずに力を入れ続ける運動は「等尺性運動」と呼ばれ、血圧管理に役立つ可能性が研究されています。

ただし、薬の代わりになるものではありません。

血圧が高い方ほど、自己流で頑張りすぎないことも大切です。

タオルグリップ法ってどんな運動?

タオルグリップ法は、丸めたタオルを一定時間握り続ける運動です。

腕を大きく動かす必要がありません。

座ったままでできるので、足腰に不安がある方にも取り入れやすいのが特徴です。

研究では、専用の握力計などを使った「アイソメトリック・ハンドグリップ運動」が多く調べられています。

タオルを使う方法は、それを家庭で行いやすくしたものと考えると分かりやすいでしょう。

どうして血圧に良いといわれるの?

タオルを握っている間は、前腕の筋肉に力が入ります。

その後、力を抜くと血流が戻ります。

こうした刺激を繰り返すことで、血管の働きや自律神経などに変化が起こり、安静時の血圧を下げる方向に働く可能性が考えられています。

2026年に発表された31研究・905人をまとめた解析では、ハンドグリップ運動を行った人は、平均すると収縮期血圧が約5.4mmHg、拡張期血圧が約2.7mmHg低下していました。

ただし、効果にはかなり個人差があります。

「タオルを握れば必ず血圧が下がる」というものではありません。

今日からできるタオルグリップ法

用意するものは、一般的なフェイスタオル1枚です。

1.タオルを丸める

フェイスタオルを折りたたみ、くるくると巻きます。

握ったときに親指とほかの指が完全につかないくらいの太さを目安にしてください。

細すぎると強く握り込みやすくなります。

2.強く握りすぎない

目安は、自分が出せる最大の握力の3割程度です。

感覚としては、

「まだもう少し強く握れる」

くらいで十分です。

歯を食いしばるほど握る必要はありません。

3.2分握って1分休む

研究でよく使われている方法は、

2分間握る

1分間休む

という流れです。

これを4セット程度行います。

休憩を含めると、約10分前後です。

初めての方は、いきなり4セットやらなくても構いません。

まずは1~2セットから始めてもいいでしょう。

毎日やらなくても大丈夫

「健康のためなら毎日やらないと」と思う方もいますが、無理に毎日行う必要はありません。

2026年の研究では、

・1回2分程度
・4セット
・週3回以下
・8週間以上

といった方法が、血圧低下を期待するひとつの目安として示されています。

まずは「月・水・金」のように曜日を決めると続けやすくなります。

目につく場所にタオルを置いておくのもおすすめです。

「思い出したらやる」より、「夕食前にやる」など、いつもの生活にくっつけるほうが習慣になりやすくなります。

血圧だけでなく「動ける体」を保つことも大切

血圧の管理というと、数字だけに目が向きがちです。

でも介護予防では、歩く力や筋力、睡眠、食事、人との交流なども大切です。

血圧が高い状態が長く続くと、心臓や血管への負担が増え、脳卒中や心血管疾患などのリスクにつながります。

体調を崩して活動量が減れば、筋力や体力が落ちるきっかけにもなります。

反対に、無理のない運動を続けることは、体力を保ち、外出や家事など「自分でできること」を守ることにもつながります。

認知機能についても、タオルグリップだけで直接もの忘れを防げるとは確認されていません。

ただ、血圧を適切に管理しながら体を動かす習慣を持つことは、将来の健康を考えるうえで大切な土台になります。

タオルグリップだけに頼らないことも大切

血圧を整える方法はひとつではありません。

日本高血圧学会では、ウォーキングなどの有酸素運動、筋力トレーニング、減塩、適正体重、睡眠、飲酒量の見直しなども大切としています。

特にウォーキングは、血圧だけでなく体力や足腰の維持にも役立ちます。

「今日は10分歩いた」
「今日はタオルを握った」

そんな小さな積み重ねでも十分です。

全部を一度に始める必要はありません。

高齢者は座って行うと安心

高齢の方は、背もたれのある椅子に座って行うと安心です。

肩に力が入りすぎないようにして、普段どおり呼吸を続けます。

息を止めながら力むのは避けましょう。

家族が声をかけるなら、

「もっと頑張って」

よりも、

「少し余裕があるくらいでいいよ」

のほうがおすすめです。

終わったあとに「今日はできたね」と声をかけるだけでも、次の行動につながりやすくなります。

血圧が高い人は自己判断で始めない

ここはとても大切です。

握っている最中には、血圧が一時的に上がることがあります。

普段から血圧がかなり高い方、心臓や血管の病気がある方、医師から運動を制限されている方は、始める前に医師へ確認してください。

降圧薬を飲んでいる方も、薬を減らしたり中止したりしてはいけません。

運動中に胸の痛み、強い息苦しさ、めまい、気分不良などが出た場合は中止してください。

自宅で測った血圧がいつもよりかなり高い、急に上がったという場合も、運動より先に医療機関への相談を優先しましょう。

まとめ|「タオルを握る」くらいから始めてもいい

健康づくりは、きつい運動だけが正解ではありません。

タオルグリップ法のように、座ったまま数分でできる運動もあります。

大切なのは、力いっぱい頑張ることではなく、無理なく続けること。

タオルグリップだけに頼らず、ウォーキングや食事、睡眠などと組み合わせながら、自分に合った方法を続けていきましょう。

血圧や体力が気になり始めたときこそ、できることを少しずつ始めるタイミングです。

Well Aging Support やわらぎでは、京都市周辺で、年齢や体力に合わせた介護予防・健康づくりを一緒に考えています。

「最近、体力が落ちてきた気がする」
「親の健康づくりをどう支えればいいか分からない」
「運動を始めたいけれど、自分に何が合うのか分からない」

そんな段階でも大丈夫です。

個人の方、ご家族、施設、地域団体の方まで、今の状態に合わせて無理なく続けられる方法を一緒に考えます。

「まだ相談するほどではないかな」という方も、お気軽にご相談ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました