50代から始めたいオーラルフレイル予防|口の衰えを防ぐ簡単体操と早口言葉

歯ブラシを持って笑顔で口腔ケアをするシニア夫婦 健康づくり・生活習慣
毎日の口腔ケアと口の体操で、食べる力・話す力を守りましょう。

「最近、食事中にむせやすくなった」
「滑舌が悪くなった気がする」
「硬いものを避けるようになった」

このような変化は、年齢のせいだけではなく、口の機能が少しずつ弱っているサインかもしれません。

口の衰えは、専門的には「オーラルフレイル」と呼ばれます。
難しく聞こえますが、簡単に言うと、噛む・飲み込む・話す力が弱くなってきた状態のことです。

口の力が落ちると、食べられるものが減り、栄養が不足しやすくなります。
さらに、外食や会話が面倒になり、人との交流が減ることもあります。

でも安心してください。
口はいくつになっても、毎日の小さな体操で鍛えることができます。

今回は、50代から始めたいオーラルフレイル予防の体操を、やさしく紹介します。

オーラルフレイルとは?

オーラルフレイルとは、口の機能が少しずつ弱っていく状態のことです。

たとえば、次のような変化はありませんか?

・食事中にむせることが増えた
・硬いものが食べにくい
・口が乾きやすい
・滑舌が悪くなった
・食べこぼしが増えた
・人と話すのがおっくうになった

これらは、口や舌、のどの筋肉が弱ってきているサインかもしれません。

口は、食べるためだけの場所ではありません。
話す、笑う、表情を作る、人とつながる。
これらにも深く関わっています。

つまり、口の健康を守ることは、体と心の元気を守ることにもつながります。

口の体操が脳にもよいといわれる理由

口を動かすことは、脳への刺激にもなります。

話す、噛む、飲み込むという動きには、舌・唇・頬・のどなど、たくさんの部分が関わっています。
これらを意識して動かすことで、脳にもよい刺激が入りやすくなります。

特に、早口言葉やパタカラ体操は、言葉を考えながら口を動かします。
そのため、単なる筋トレではなく、口と脳を一緒に使うトレーニングになります。

最近もの忘れが気になる方や、人と話す機会が減っている方にもおすすめです。

今日からできるオーラルフレイル予防の4つの体操

1. パタカラ体操

パタカラ体操は、口の周りや舌を鍛える代表的な体操です。

「パ・タ・カ・ラ」と、はっきり発音します。

・パ:唇をしっかり閉じて、はじくように発音
・タ:舌先を上の前歯の裏につけるように発音
・カ:舌の奥を上あごに近づけるように発音
・ラ:舌を丸めるように発音

やり方は簡単です。

「パパパパパパパパ」
「タタタタタタタタ」
「カカカカカカカカ」
「ララララララララ」

それぞれ8回ずつ、2セット行いましょう。

ポイントは、速さよりも「はっきり発音すること」です。
声を出しにくい場所では、口を大きく動かすだけでも構いません。

2. 頬ふくらまし体操

頬や唇の力を鍛える体操です。
食べこぼしや、口から水が漏れやすい方にもおすすめです。

やり方は、ブクブクうがいのように頬をふくらませます。

口を閉じて、頬をふくらませる。
次に、頬をすぼめる。
これを数回くり返します。

水を少し含んで行ってもよいですが、むせやすい方は水なしで行いましょう。

朝の歯みがき後や、入浴前などに行うと習慣にしやすいです。

3. 開口訓練

開口訓練は、飲み込む力に関わる筋肉を鍛える体操です。

食事中にむせやすい方は、のどや口周りの筋力が弱っている可能性があります。
無理のない範囲で、口を大きく開ける練習をしてみましょう。

やり方は次の通りです。

  1. ゆっくり大きく口を開ける
  2. そのまま10秒キープ
  3. 口を閉じて10秒休む

これを1日2セットほど行います。

朝と夕方に1回ずつ行うと続けやすいです。

ただし、あごに痛みがある方、顎関節症がある方は無理をしないでください。
痛みが出る場合は中止しましょう。

4. 舌トレーニング

舌は、食べ物を奥歯に運んだり、飲み込みやすい形にまとめたりする大切な役割があります。

舌の動きが弱くなると、食べ物が口の中に残りやすくなったり、飲み込みにくくなったりします。

やり方は簡単です。

・舌を前に出す
・舌を上に伸ばす
・舌を左右に動かす
・口の周りをぐるりとなぞるように動かす

それぞれ5回ずつを目安に行いましょう。

鏡を見ながら行うと、動きがわかりやすくなります。
唾液も出やすくなるため、口の乾きが気になる方にもおすすめです。

早口言葉もおすすめです

早口言葉は、滑舌をよくするだけでなく、口と舌をすばやく動かす練習になります。

最初はゆっくりで大丈夫です。
慣れてきたら、少しずつ速くしてみましょう。

おすすめの早口言葉はこちらです。

・生麦 生米 生卵
・隣の客は よく柿食う客だ
・赤巻紙 青巻紙 黄巻紙
・東京特許許可局

大切なのは、間違えずに言うことよりも、口をしっかり動かすことです。

声に出して笑いながら行うと、気分転換にもなります。
家族や友人と一緒に行うのもよいですね。

どのくらいやればいい?

最初からたくさん行う必要はありません。

目安は、1日3分から5分です。

おすすめは、生活の中に組み込むことです。

・歯みがきのあと
・テレビを見ながら
・お風呂の前
・食事の前
・朝の身支度のついで

「体操をしなきゃ」と思うと続きにくくなります。
いつもの習慣にくっつけると、無理なく続けやすくなります。

やるときの注意点

口の体操は簡単ですが、無理は禁物です。

次の点に気をつけてください。

・あごに痛みがあるときは無理に口を開けない
・むせやすい方は水を使わずに行う
・疲れたらすぐ休む
・食後すぐに激しく行わない
・体調が悪い日は休む

また、むせが頻繁にある、急に飲み込みにくくなった、体重が大きく減ったという場合は、医療機関や歯科で相談することも大切です。

無理なく続けるコツ

続けるコツは、完璧を目指さないことです。

毎日できなくても大丈夫です。
思い出したときに少し行うだけでも、何もしないより前進です。

おすすめは、カレンダーに丸をつけることです。
小さな達成感があると、続ける力になります。

また、鏡の前で笑顔を作りながら行うと、表情の筋肉も動きます。
口の体操は、健康づくりであり、表情づくりでもあります。

まとめ

オーラルフレイルは、噛む・飲み込む・話す力が少しずつ弱っていく状態です。

放っておくと、食事量が減ったり、栄養が不足したり、人と話す機会が減ったりすることがあります。

でも、口の機能は毎日の小さな体操で守ることができます。

パタカラ体操、頬ふくらまし体操、開口訓練、舌トレーニング。
どれも特別な道具は必要ありません。

まずは1日3分からで大丈夫です。
「食べる力」「話す力」「笑う力」を守ることは、これからの元気な暮らしを守ることにつながります。

口の健康は、介護予防の大切な第一歩です。
今日から、できることを一つだけ始めてみましょう。

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