「昔はエアコンなしでも過ごせたのに」
そんな話を聞くことがあります。
でも、今の夏を昔と同じ感覚で過ごすのはおすすめできません。
暑さが厳しい日は、頑張って耐えるよりも、暑さを避けること自体が健康管理になります。
特に高齢になると、暑さやのどの渇きを感じにくくなることがあります。
「まだ大丈夫」と思っているうちに、体の水分が足りなくなっていることもあります。
そこで今回は、暑い夏を少しでも安全に過ごすために、覚えておきたい3つの備えを紹介します。
難しいことはありません。
できるところから一つずつで十分です。
① 家の中では「エアコンを我慢しない」
熱中症というと、炎天下で倒れるイメージがあるかもしれません。
でも、家の中でも注意が必要です。
特に高齢者の場合、
「電気代がもったいない」
「これくらいの暑さなら平気」
とエアコンを控えてしまうことがあります。
暑い日は、無理な節電よりも体を守ることを優先しましょう。
室温は「感覚」だけで決めない
高齢になると、若い頃より暑さを感じにくくなることがあります。
そこで役立つのが温度計です。
リビングや寝室など、長く過ごす場所に置いておくと分かりやすくなります。
遮熱カーテンやすだれなどで直射日光を減らすのもいい方法です。
エアコンだけに頼るのではなく、部屋に入ってくる熱そのものを減らします。
さらに夏場は、停電への備えとして、
・飲料水
・保冷剤
・うちわ
・冷却用品
なども確認しておくと安心です。
普段の防災用品を「夏仕様」に見直してみてください。
② 水分補給は「のどが渇く前」に
暑い日の基本は、こまめな水分補給です。
ポイントは、のどが渇いてから一気に飲むのではなく、少しずつ飲むこと。
環境省では、食事とは別に飲む水分として、1日1.2リットル程度が一つの目安として紹介されています。
ただし、必要な量は年齢、体格、活動量、食事、持病などによって変わります。
心臓や腎臓の病気などで水分量を指示されている方は、自己判断で増やさず、医師の指示を優先してください。
「飲む時間」を決めると忘れにくい
水分補給を習慣にするなら、
朝起きたら飲む。
朝食後に飲む。
10時ごろに飲む。
昼食時に飲む。
15時ごろに飲む。
入浴の前後に飲む。
といった具合に、生活の流れとセットにすると続けやすくなります。
これは「思い出したら飲む」より忘れにくいやり方です。
大量に汗をかいたときは、水分だけでなく塩分も失われます。
その場合は、状況に合わせて塩分も補います。
ただし、スポーツドリンクを一日中たくさん飲む必要はありません。
糖分を多く含むものもあるため、水や麦茶などとうまく使い分けましょう。
③ 暑い日に無理して体を鍛えない
暑さに負けない体づくりとして「暑熱順化」という言葉があります。
これは、暑くなり始める時期に軽く汗をかく活動を続け、少しずつ暑さに体を慣らしていく考え方です。
ウォーキング、軽い体操、ストレッチ、入浴など、無理なく汗をかく習慣がその一例です。
ただし、ここで勘違いしてはいけません。
暑い日に我慢して運動することではありません。
真夏の昼間に歩いて「暑さに慣れよう」とする必要はありません。
暑さ指数が高い日は、運動を減らす、時間を変える、室内に切り替える。
これも立派な健康管理です。
高齢者は「5分から」でも十分
運動習慣がない方なら、いきなり30分歩かなくても大丈夫です。
涼しい室内で、
・椅子からゆっくり立つ
・その場で足踏みする
・かかとを上げ下げする
・肩や背中を動かす
といった運動を5〜10分程度から始めても構いません。
大事なのは、「たくさんやったか」よりも続けられることです。
体を動かす習慣は、筋力や歩く力を保つだけでなく、外出や人との交流を続ける土台にもなります。
介護予防では、こうした毎日の小さな積み重ねがとても大切です。
暑さは体力だけでなく「生活の質」にも影響する
暑い日が続くと外出する機会が減ります。
すると、
「歩く時間が減った」
「人と話す機会が減った」
「一日中テレビを見ている」
という生活になりやすくなります。
数日なら問題ありません。
ただ、それが長く続けば、足腰を使う時間や人との交流が減ってしまいます。
これは体力だけの話ではありません。
人と話す、買い物をする、予定を考える、道を歩く。
こうした日常の行動には、脳もたくさん使われています。
だからこそ夏は、
暑いから何もしない
ではなく、
暑いから安全な方法に変える
という考え方がおすすめです。
家族の声かけは「水飲んだ?」だけにしない
離れて暮らす親がいると、暑い日は少し心配になりますよね。
そんなときは、
「エアコンつけてる?」
「水飲んだ?」
だけで終わらせず、
「今日は暑いし、買い物は夕方でいいんちゃう?」
「冷蔵庫に飲み物ある?」
「今日は家でゆっくりしとこか」
くらいの声かけでも十分です。
「気をつけて」と言われるより、具体的に一緒に考えてもらったほうが行動しやすいものです。
無理に注意するというより、一緒に夏を乗り切る感覚でいいと思います。
こんな症状があるときは無理をしない
暑い日に、
・めまい
・立ちくらみ
・頭痛
・吐き気
・強いだるさ
・大量の汗、または汗が出なくなる
・呼びかけへの反応がおかしい
などがある場合は、運動や作業を続けないでください。
まず涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめ、体を冷やします。
自分で水分を飲めない、意識がおかしい、症状が強い場合などは、ためらわず救急要請を検討してください。
まとめ|暑い日は「頑張らない」ことも介護予防
これからの夏は、昔と同じ過ごし方にこだわらなくてもいいと思います。
覚えておきたいのは3つです。
① エアコンを我慢しない
② のどが渇く前に水分をとる
③ 暑い日は運動の時間や方法を変える
全部を完璧にする必要はありません。
「今日はカーテンを閉めておこう」
「出かける前に水を飲もう」
「今日は外を歩かず家で体操しよう」
その程度からで大丈夫です。
暑さを避けながら体力を落としすぎない。
このバランスを考えることが、夏の健康づくりではとても大切です。
Well Aging Support やわらぎでは、京都市周辺を中心に、体力や生活スタイルに合わせた介護予防・健康づくりを一緒に考えています。
「最近、暑くて親が外に出なくなった」
「体力が落ちてきた気がする」
「家の中でできる運動を知りたい」
そんな小さな相談からでも大丈夫です。
「まだ介護予防を始めるほどではないかな」
そのくらいの時期から相談していただいて大丈夫です。
最近の体力低下が気になる方。
親の健康づくりをどう支えたらいいか迷っているご家族。
施設や地域で介護予防の取り組みを始めたい方。
Well Aging Support やわらぎでは、運動だけを見るのではなく、日々の暮らしも含めて、無理なく続けられる方法を一緒に考えます。


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