「休んでいる暇があったら、何かしたほうがいい」
そんなふうに思うこと、ありませんか?
仕事。家事。スマホ。テレビ。家族のこと。
気がつけば、朝から晩まで頭を使いっぱなし。
ぼーっとしていると、なんとなく「時間を無駄にしたな」と感じてしまう人もいると思います。
でも、まじで休んでいいんです。
脳は何もしていないように見える時間にも、ちゃんと動いています。
むしろ、集中する時間と休む時間をうまく切り替えることが、長く元気に生活していくうえでも大切です。

ぼーっとしている時も、脳は休止していない
何も考えずに窓の外を眺めている。
散歩しながら景色を見る。
お茶を飲みながら、ぼんやりする。
こんな時に関係している脳の仕組みのひとつが、**デフォルトモード・ネットワーク(DMN)**です。
ちょっと難しい名前ですよね。
簡単にいうと、
「目の前の作業に集中していない時に働きやすい脳のネットワーク」
です。
DMNは、自分のことを振り返ったり、昔の出来事を思い出したり、これからのことを考えたりする時に関わります。
何もしない時間でも、脳が完全に止まっているわけではないわけさ。

頭の中を整理する時間にもなる
集中している時は、目の前の仕事に脳の力を使います。
一方、少し力を抜いた時には、別の考えがふっと浮かんだりします。
「あ、そういえばあれをやっておこう」
「さっきの話、こういう意味だったのか」
なんてことありますよね。
DMNは、記憶、自分について考えること、言葉、想像などに関係することが研究されています。
創造的なアイデアを考える時にも関わる可能性があります。
だから、
集中する時間だけが大切なのではなく、頭を自由にさせる時間も必要。
そんな見方ができるんです。

休憩すると、かえって仕事が進むこともある
「休憩したら、そのぶん作業が遅くなる」
と思いがちです。
でも、疲れた頭で無理に続けると、集中力が落ちたり、ミスが増えたりすることがあります。
たとえば夜勤をする医師や看護師を調べた研究があります。
49人を、
・夜中に40分間の仮眠時間をとるグループ
・そのまま働くグループ
に分けて比較しました。
仮眠グループでは、実際に眠れた人の平均睡眠時間は約25分。
その後の検査では、注意力の低下が少なく、疲労感や眠気も少なかったと報告されています。
ぶっちゃけ、
「40分休んだから40分損した」ではないんですね。
その後の動きが良くなるなら、休む時間にも意味があります。

考えすぎたら、一度離れてみる
何か決めようとして、
「考えれば考えるほどわからなくなった」
という経験はないでしょうか。
2006年に発表された研究では、車など複雑な選択をする時、ずっと意識して考え続けるより、いったん別の作業をした後に判断したほうが良い結果になるケースが報告されました。
ただし、この研究結果はその後の研究ですべて再現されているわけではありません。
なので、
「考えないほうが必ず正解する」
という意味ではありません。
大事なのは、
煮詰まった時に、一度頭を離す選択肢を持っておくこと。
これくらいに考えるのがちょうどいいと思います。

何分休めばいい?まず10分で十分
「じゃあ、何分ぼーっとすればいいの?」
ここは、まだ「必ず○分」という答えは決まっていません。
だから無理に30分、1時間と休む必要もありません。
まずは5〜10分くらいで十分です。

今日からできる休み方
おすすめは、こんな感じ。
・窓の外を5分眺める
・お茶を飲んで10分休む
・スマホを置いて少し歩く
・椅子に座って目を閉じる
・庭や空を見る
・昼食後に短く休む
ポイントは、
「休憩中まで情報を詰め込みすぎないこと」
です。
休憩のたびにSNSを見て、ニュースを読み、動画を見続けていると、頭はずっと情報を処理しています。
スマホを見るのが悪いわけではありません。
ただ、ときどきスマホも置く。
それだけでもいいんです。

高齢者こそ「頑張る」と「休む」のセットを
介護予防というと、
「歩きましょう」
「筋肉をつけましょう」
「脳トレをしましょう」
という話が多いですよね。
もちろん、それも大切です。
でも、やればやるほどいいわけではありません。
体も頭も、疲れたら休む。
これも立派な健康づくりです。
たとえば、
10分歩いたら5分休む。
体操したらお茶を飲む。
買い物から帰ったら座ってひと息つく。
こういうメリハリのほうが、高齢者には続けやすいことがあります。

家族は「もっと頑張って」よりこんな声かけ
親が座っていると、
「少しは動いたら?」
と言いたくなることもあります。
でも、
「今日はよく動いたし、ちょっと休もうか」
「お茶にしよう」
こんな言葉のほうが安心できることもあります。
活動量が極端に減っている場合は別ですが、休憩まで悪者にする必要はありません。

休むだけではなく「動く・休む」を繰り返す
ここは大事です。
今回の話は、
「一日中ぼーっとしていれば健康になる」
という話ではありません。
介護予防では、
動くこと。
人と話すこと。
食べること。
眠ること。
そして休むこと。
全部がつながっています。
ずっと動きっぱなしでもしんどい。
ずっと休みっぱなしでも、体力は落ちやすい。
だから、
動く → 休む → また動く。
このリズムが大切です。

まずは「10分だけ何もしない」を試してみる
休むのが苦手な人ほど、
「何もしない時間を作らなきゃ」
と頑張らなくて大丈夫。
それだと休憩が仕事になってしまいます。
昼食のあと。
散歩のあと。
お風呂の前。
一日のどこかで、まず5〜10分。
テレビもスマホもいったん置いて、ぼんやりする。
それくらいでいいんです。
毎日できなくても問題なし。
できる日だけで十分です。

まとめ
「何もしない時間」は、単なる時間の無駄とは限りません。
ぼーっとしている時にも、脳では記憶や自分自身について考えることなどに関係するネットワークが働いています。
短い休憩や仮眠が、その後の注意力や疲労感に良い影響を与える可能性を示した研究もあります。
ただ、
「休めば休むほど頭が良くなる」
「DMNを働かせれば認知症を防げる」
というところまでは確認されていません。
だからこそシンプルに。
頑張ったら、ちょっと休む。
まずはこれでいいと思います。
体を動かすことと同じくらい、休むことも生活の一部。
無理なく続けられるリズムを作っていきたいですね。
Well Aging Support やわらぎでは、運動だけでなく、休養・睡眠・毎日の生活習慣も含めて、その人に合った健康づくりを一緒に考えています。

京都市周辺で、
「最近ちょっと疲れやすくなった」
「親の体力低下が気になる」
「運動と休養のバランスがわからない」
そんな時は、まだ相談するほどじゃないかな、くらいでも大丈夫です。
個人の方、ご家族、施設、地域団体の方まで、介護予防や健康づくりについて気軽にご相談ください。
無理なく続けられる健康づくりを一緒に考えます。


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