パソコンで頭が疲れたら「強炭酸水」?筑波大学が調べた脳疲労との意外な関係

炭酸水を手にひと息つく女性と「頭が疲れたら 炭酸水で ひと息休憩」の文字 介護予防
頭の疲れを感じたときは、炭酸水をきっかけに短い休憩を取り入れてみましょう。

パソコンやスマートフォンを長く使ったあと、

「頭がぼーっとする」
「集中できなくなってきた」
「なんだかイライラする」

そんな経験はありませんか?

仕事だけではありません。調べもの、動画、SNS、ゲームなど、今は日常生活の中でも脳を使う時間がかなり増えています。

そんな「頭の疲れ」に、ちょっと意外な飲み物が役立つかもしれません。

それが無糖の強炭酸水です。

筑波大学の研究では、長時間ゲームをしている途中に強炭酸水を飲むことで、普通の水を飲んだ場合より疲労感が抑えられ、楽しさや判断力にも違いがみられました。

もちろん、炭酸水を飲めば脳の疲れが治るという話ではありません。

ただ、甘い飲み物やエナジードリンクに頼りすぎず、気分を切り替える方法のひとつとしては面白い研究です。

強炭酸水を飲むと「疲れにくかった」という研究

筑波大学とアサヒ飲料の研究グループは、平均年齢22.9歳の男女14人を対象に実験を行いました。

参加者は判断力や注意力が必要になるサッカーのeスポーツを、3時間プレーしました。

その間、1時間ごとに飲んだのが、

・無糖の強炭酸水
・普通の水

です。

別の日にも同じ実験を行い、飲み物による違いを比べました。

その結果、強炭酸水を飲んだときには、普通の水を飲んだときよりも疲労感の増加が抑えられました。

さらに、

・ゲームを「楽しい」と感じる感覚
・判断する力
・注意を保つ力

についても、良い変化が確認されています。

プレー中の反則も少なくなったという、少し面白い結果も出ています。

なぜ炭酸のシュワシュワが脳と関係するの?

ポイントになったと考えられているのが、炭酸の「刺激」です。

強炭酸水を飲むと、口やのどにシュワッとした刺激がありますよね。

研究グループは、この刺激が神経を通して脳へ伝わり、覚醒に関わる働きに影響した可能性を考えています。

つまり、

甘いから元気になるのではなく、「刺激そのもの」が気分転換につながっているかもしれない

ということです。

実際、研究では血糖値や唾液中のコルチゾールというストレスに関係する物質に、大きな違いは確認されませんでした。

糖分やカフェインとは違った仕組みで作用している可能性があります。

「炭酸水で認知症予防」とまでは言えません

ここは、とても大切です。

今回の研究から、

「炭酸水を飲めば認知症を予防できる」
「記憶力が上がる」
「脳の疲労が治る」

とまでは言えません。

研究に参加したのは14人で、しかも平均年齢は22.9歳でした。

40代、50代、60代、70代でも同じ結果になるかどうかは、今回の研究だけでは確認できません。

また、3時間のeスポーツという限られた条件での実験です。

長期間飲み続けた場合の認知機能への影響を調べた研究でもありません。

そのため、現時点では「長時間集中したときの気分転換の選択肢になりそう」くらいに考えるのがちょうどいいでしょう。

それでも「脳の休憩」は40代から意識したい

年齢を重ねると、

「昔より集中が続かなくなった」
「夕方になると頭が働かない」

と感じる人もいます。

だからといって、すぐに認知機能が低下しているとは限りません。

睡眠不足、運動不足、ストレス、水分不足などでも集中力は落ちます。

大切なのは、疲れたまま無理を続けないことです。

介護予防というと、筋力トレーニングやウォーキングを思い浮かべる方が多いですが、休息や睡眠、水分補給など生活全体を整えることも大切です。

今日から試すなら「炭酸水+小休憩」

強炭酸水だけに頼るより、休憩と組み合わせてみましょう。

たとえばパソコン作業をしているなら、

1時間くらい作業したら一度席を離れる

今回の研究でも、飲み物は1時間ごとに摂取しています。

ただし、これは「1時間ごとに強炭酸水を飲めばよい」という意味ではありません。

まずは作業の区切りを作る目安として考えてください。

無糖の炭酸水を少量飲んでみる

糖分の多い炭酸飲料ではなく、まずは無糖の炭酸水。

コップ1杯程度から、自分が飲みやすい量で十分です。

強い炭酸が苦手なら、普通の炭酸水でも構いません。

立って少し歩く

飲み物を取りに行くついでに、少し歩いてみましょう。

トイレへ行く。
窓の外を見る。
肩を回す。

それくらいでも「作業をいったん切る」きっかけになります。

私はこうした小さな区切りを作ることのほうが、何か特別な健康法を一度だけ頑張るより取り入れやすいと思っています。

高齢の方は「無理に強炭酸」にしなくて大丈夫

炭酸水は、人によってはお腹が張ったり、げっぷが増えたりします。

炭酸の刺激が苦手な方もいます。

高齢の方なら、

「炭酸が体にいいらしいから飲まなきゃ」

と無理をする必要はありません。

普通の水やお茶でも、水分補給はできます。

また、炭酸水は満腹感が出やすく、飲む量が減る場合があります。

2026年に発表された別の若年成人を対象とした研究でも、軽い脱水後では炭酸水は普通の水より自由摂取量が少なくなりました。

特に暑い日や運動後など、しっかり水分を取る必要がある場面では、炭酸水だけにこだわらないほうが安心です。

飲み込みに不安がある方や、水分量について医師から指示を受けている方は、自己判断で飲み方を変えず、医師などに相談してください。

家族には「飲んだほうがいいよ」より「一緒に休もう」

親や家族が長時間テレビやスマートフォンを見ていると、

「少し休んだら?」

と言いたくなることもあります。

ただ、注意されると本人も面白くありません。

そんなときは、

「炭酸水でも飲んで一緒に休憩しようか」

くらいの声かけで十分です。

健康習慣は、「正しいこと」を押しつけるより、生活の中に自然に入る形のほうが続きます。

続けるコツは「頑張る」より「きっかけを決める」

「脳が疲れたら休みましょう」

と言われても、疲れている最中には案外忘れます。

そこで、

・コップが空になったら立つ
・1時間たったら飲み物を取りに行く
・昼食後に5分歩く
・パソコン作業の合間に肩を回す

など、すでに毎日やっている行動とセットにするのがおすすめです。

新しい習慣を一から増やすより続けやすくなります。

炭酸水も「健康のために毎日飲まなければ」と考えず、

今日は頭を使ったな、という日の気分転換に試してみる。

それくらいでいいと思います。

まとめ|強炭酸水は「脳の万能薬」ではなく、休憩のきっかけに

筑波大学の研究では、若い成人14人が3時間eスポーツを行ったところ、強炭酸水を飲んだ場合は普通の水より疲労感が抑えられ、楽しさや判断力にも良い変化がみられました。

ただし、まだ小規模な研究です。

高齢者の認知機能や認知症予防への効果が確認されたわけではありません。

それでも、

「甘い飲み物を飲む代わりに無糖炭酸水にしてみる」
「飲み物をきっかけに仕事を中断する」
「そのついでに少し体を動かす」

という使い方なら、日常に取り入れやすいでしょう。

介護予防は、特別なことを毎日頑張ることではありません。

歩く。休む。眠る。食べる。人と話す。

そんな毎日の小さな積み重ねが大切です。

できるところから、少しずつ始めていきましょう。


「最近、以前より疲れやすくなった」
「親の体力やもの忘れが少し気になってきた」
「健康のために何から始めればいいのかわからない」
「施設や地域で介護予防に取り組みたい」

そんな段階で相談していただいて大丈夫です。

Well Aging Support やわらぎでは、運動だけを見るのではなく、普段の生活も含めて、無理なく続けられる健康づくりを一緒に考えています。

京都市周辺で介護予防や健康づくりを始めたい方、ご家族の健康が気になっている方、施設・地域団体の方もお気軽にご相談ください。

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