不安で頭がいっぱいな時は「ゆっくり呼吸」|6秒吸って6秒吐く簡単な整え方

ゆっくり呼吸をしながら胸とお腹に手を当てる女性。「ゆっくり呼吸で不安をやわらげる」と書かれた健康記事のアイキャッチ画像。 介護予防
ゆっくり呼吸は、気持ちを整えたいときに取り入れやすいセルフケアのひとつです。

「この先、大丈夫かな」

「親のことも、自分の健康も気になる」

夜になると、いろんなことが頭に浮かんでくる。

ありますよね。

そんな時に「深呼吸して」と言われても、ぶっちゃけ「それだけで変わるん?」と思うかもしれません。

でも、呼吸って意外とあなどれません。

最近の研究では、呼吸をゆっくりにすることで、不安を感じている時の心と体の反応がやわらぐ可能性が報告されています。

やり方も難しくありません。

6秒吸って、6秒吐く。

まずは30秒くらい。

これなら、今日から試せます。

ゆっくり呼吸で「脳の不安」がやわらぐ?

中国・西南大学などの研究チームは、健康な若い女性25人を対象に、呼吸の速さと不安の関係を調べました。

比べたのは2つです。

普通より速めの呼吸

  • 2秒吸う
  • 2秒吐く

ゆっくりした呼吸

  • 6秒吸う
  • 6秒吐く

どちらも30秒間行いました。

そのあと、参加者には不快な画像を見てもらいます。

さらに、「これから嫌な画像が出ます」と分かっている場合と、「何が出るか分からない」という場合を作りました。

まじで嫌なのは、何が起こるか分からない時なんですよね。

研究でも、不確かな状況では気持ちの高ぶりが強くなりました。

ところが、先にゆっくり呼吸をした時には、不快感や興奮の程度が低くなっていました。

心拍も、速い呼吸よりゆっくりした呼吸のほうが低くなっています。

脳の「身構える反応」にも変化があった

研究では脳波も調べています。

特に注目されたのが「ベータ波」と呼ばれる脳の活動です。

難しく考えなくて大丈夫。

ベータ波は、頭を使っていたり、緊張して身構えたりしている時に強くなることがあります。

何が起きるか分からない状況では、速い呼吸のあとにベータ波が強くなりました。

一方、ゆっくり呼吸のあとでは、その反応が低くなっています。

つまり、

「どうしよう」「何か起きたら嫌だな」と脳が身構えている状態を、呼吸から少し落ち着かせられる可能性がある。

そんな結果だったわけです。

今日からできる「6秒・6秒呼吸」

やり方はシンプルです。

まずは30秒から

椅子に座って、肩の力を抜きます。

そして、

鼻や口から6秒ほどかけてゆっくり吸う。

次に、

6秒ほどかけてゆっくり吐く。

これを繰り返します。

1回の呼吸が約12秒なので、1分なら5回くらい。

研究では30秒間でした。

まずは30秒〜1分程度で十分です。

大事なのは、大きく吸うことではありません。

「ゆっくり」がポイント。

苦しくなるほど吸わなくていいんです。

6秒が長ければ無理をしなくていい

ここ、かなり大事です。

人によっては6秒吸うのが長く感じます。

そんな時は、

4秒吸って、4秒吐く。

これくらいからでも構いません。

慣れてきたら少しゆっくりにする。

そのくらいでいい。

呼吸法は競争じゃありません。

不安を感じた「その時」に使う

毎日きっちり時間を決めるより、生活の中にくっつけるほうが続きやすいです。

たとえば、

  • 寝る前
  • 病院の待ち時間
  • 外出前
  • 家族の介護でイライラした時
  • 考え事が止まらない時
  • 人前で話す前

こんなタイミングです。

「不安になったら呼吸」

これくらい単純なルールのほうが続きます。

習慣って、気合いよりきっかけを決めておくことのほうが大事なんです。

高齢者にも取り入れやすい理由

介護予防というと、歩く、筋トレをする、食事を整える。

もちろん大事です。

でも、それだけじゃありません。

不安や緊張が強いと、

「今日は外に出たくない」

「人に会いたくない」

「運動する気にならない」

となることもあります。

それが続けば、活動量が落ちて、人との交流まで減ってしまうことがあります。

だからこそ、心を少し落ち着けて、次の行動につなげる習慣も介護予防では大切だと私は思っています。

ゆっくり呼吸したあとに、

「じゃあ5分だけ歩こうかな」

そこまでつながれば十分なわけさ。

記憶力や認知症にも効くの?

ここは言い過ぎないようにしたいところです。

今回の研究から、

「ゆっくり呼吸をすれば記憶力が上がる」
「認知症を予防できる」

とは言えません。

そこまでは確認されていません。

ただ、不安や緊張で頭がいっぱいになると、目の前のことに集中しにくくなることがあります。

呼吸で気持ちを整えて、睡眠や運動、人との交流など、脳の健康につながる生活を続けやすくする。

そう考えるほうが現実的です。

呼吸だけで全部解決しようとしなくていいんです。

家族からは「落ち着いて!」より一緒に呼吸

不安そうな家族に、

「そんなに心配しなくて大丈夫」

「落ち着いて」

と言っても、なかなか気持ちは切り替わりません。

そんな時は、

「一緒にゆっくり息してみよか」

くらいの声かけで十分です。

隣に座って、一緒に数えてみる。

「吸って、2、3、4……」
「吐いて、2、3、4……」

説得するより、一緒にやる。

介護の現場でも、この「一緒に」がけっこう大事です。

やりすぎには注意

呼吸中に、

  • めまいがする
  • 息苦しい
  • 胸が痛い
  • 気分が悪くなる

こんな時は中止してください。

無理に深く吸い続ける必要はありません。

また、不安が強くて日常生活や睡眠に影響している、動悸や息苦しさが続く、といった場合は呼吸法だけで済ませず、医師や専門機関に相談してください。

今回の研究も、参加したのは18〜26歳の健康な女性25人です。

高齢者や男性、不安障害のある方にも同じ効果が出るとは、まだ言い切れません。

まとめ|まず30秒。呼吸から整えてみる

不安って、ゼロにはできません。

将来の健康。

親の介護。

お金。

仕事。

考え始めたらキリがないですよね。

そんな時に、自分で動かせるもののひとつが呼吸です。

6秒吸って、6秒吐く。

まず30秒。

これなら特別な道具もいりません。

毎日完璧にやらなくても大丈夫。

「あ、今ちょっと頭がいっぱいやな」

そう気づいた時にやってみる。

その小さな習慣が、自分の体や心をいたわるきっかけになれば十分です。

Well Aging Support やわらぎでは、運動だけではなく、睡眠や生活習慣、日々の過ごし方まで含めて、無理なく続けられる健康づくりを一緒に考えています。

京都市周辺で「今から何を始めたらいいんだろう」と感じている方も、できることからで大丈夫です。


「最近、体力が落ちてきた気がする」

「親のもの忘れや健康が少し気になってきた」

「施設や地域で介護予防の取り組みを始めたい」

そんな段階で相談して大丈夫です。

まだ介護は必要ないし、相談するほどでもないかな。

そう思う時こそ、これからの体づくりを考えるいいタイミングかもしれません。

Well Aging Support やわらぎでは、個人の方、ご家族、施設、地域団体の方まで、それぞれに合った無理のない方法を一緒に考えます。

まずは気になることを聞かせてください。

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