「健康のために歩く」が危ないことも?夏のウォーキングを安全に続ける7つのポイント

夏の公園を水分補給しながら歩く高齢者夫婦と「夏のウォーキング・安全に続けるコツ・筋力も忘れずに」の文字が入った健康記事用アイキャッチ画像 ウォーキング
夏のウォーキングは、暑さ対策と筋力づくりを組み合わせて安全に続けましょう。

「健康のために、暑い日も頑張って歩いています」

その心がけは、とてもすばらしいものです。

ウォーキングは、持久力の維持や気分転換、外出する習慣づくりに役立ちます。

ただし、夏は「歩けば歩くほど健康になる」とは限りません。

暑さの中で無理をすると、熱中症や転倒、体調不良につながることがあります。

また、歩くだけでは、お尻や太ももの筋力に十分な刺激が入らない場合もあります。

大切なのは、歩数だけを追いかけることではありません。

歩くことに筋力づくりと暑さ対策を組み合わせることが、安全に続けるポイントです。

ウォーキングは体に良い。でも万能ではありません

ウォーキングには、心肺機能や持久力の維持、生活習慣病の予防、気分転換など、さまざまな良さがあります。

外の景色を見たり、季節を感じたりすることも、生活に良い刺激を与えてくれます。

一方、平らな道を同じ速さで歩くだけでは、筋力を強くする負荷が不足することがあります。

歩く運動は「長く動く力」を育てるのが得意です。

筋力トレーニングは「立つ・踏ん張る・体を支える力」を育てるのが得意です。

どちらか一方ではなく、両方を無理なく組み合わせることが大切です。

歩くためにも筋力が必要です

歩くときには、太もも、お尻、ふくらはぎ、お腹まわりなど、多くの筋肉を使います。

これらの筋力が低下すると、次のような変化が起こりやすくなります。

・歩幅が小さくなる
・足が上がりにくくなる
・段差でつまずきやすくなる
・ふらついたときに踏ん張りにくくなる
・歩いた後の疲れが残りやすくなる

「運動不足だから、いきなり長く歩こう」とすると、疲れで足が上がりにくくなり、転倒する可能性もあります。

特に、最近つまずくことが増えた方は、歩く距離を増やす前に、短時間の筋力づくりを取り入れましょう。

夏のウォーキングで注意したい3つのリスク

1.熱中症

高温多湿の環境では、汗をかいても体の熱を十分に逃がせないことがあります。

高齢になると、暑さや喉の渇きを感じにくくなる場合があります。

「まだ歩ける」と思っていても、体の中では水分不足や体温上昇が進んでいるかもしれません。

めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、強いだるさ、反応がおかしいなどの症状があれば、運動を中止してください。

涼しい場所へ移動して体を冷やし、改善しない場合や自力で水分を飲めない場合は、医療機関への相談や救急要請が必要です。

2.疲労による転倒

暑い日は、普段と同じ距離でも疲れやすくなります。

疲れてくると、歩幅が小さくなり、足先が上がりにくくなります。

「いつものコースだから大丈夫」と考えず、その日の体調に合わせて途中で引き返すことも大切です。

3.頑張りすぎによる体調悪化

血圧や心臓、腎臓などの病気がある方は、運動量や水分・塩分の取り方に個別の注意が必要です。

薬を飲んでいる方も、自己判断で水分や塩分を増やしすぎないようにしましょう。

治療中の病気がある方は、運動を始める前に主治医へ確認してください。

高齢者は1日6,000歩を必ず歩くべき?

厚生労働省は、高齢者の目安として、歩行や家事などを含む身体活動を1日40分以上行うことを勧めています。

歩数では、1日約6,000歩に相当します。

ただし、これは全員が必ず達成しなければならない数字ではありません。

買い物、掃除、洗濯、庭仕事など、日常生活の動きも身体活動に含まれます。

暑い日に屋外で6,000歩を歩き切る必要はありません。

今より少し多く体を動かすところからで大丈夫です。

例えば、現在3,000歩程度の方なら、まずは5分の室内歩行や家事を追加する方法があります。

体調の良い日に、無理なく続けられる量を見つけましょう。

夏のウォーキングを安全にする7つの方法

1.暑い時間を避ける

日中の暑い時間帯を避け、比較的涼しい時間を選びます。

ただし、早朝や夕方でも暑さや湿度が高い日はあります。

気温だけでなく、天気予報や暑さ指数も確認しましょう。

2.歩く前から水分を取る

喉が渇いてから一気に飲むのではなく、出発前から少しずつ補給します。

帰宅後にも水分を取りましょう。

水分や塩分を制限されている方は、主治医の指示を優先してください。

3.短いコースに変更する

夏は、いつもの距離を半分にしてもかまいません。

「10分歩いたら一度休む」など、最初から休憩を予定に入れます。

公園、商業施設、屋根のある通路など、途中で休める場所を選びましょう。

4.一人で無理をしない

体力に不安がある方は、家族や知人と一緒に歩くと安心です。

家族は「もっと歩いたほうがいい」ではなく、次のように声をかけてください。

「今日は暑いから、短いコースにしよう」

「少しでも動けたら十分だよ」

「疲れる前に休もう」

頑張らせるより、やめる判断をしやすくすることが大切です。

5.歩く前に体調を確認する

睡眠不足、発熱、下痢、食欲低下、二日酔い、強い疲れがある日は休みましょう。

体調が悪い日の運動中止は、さぼりではありません。

安全に続けるための大切な判断です。

6.室内運動へ切り替える

暑い日は、冷房の効いた室内で体を動かしましょう。

その場足踏み、椅子からの立ち座り、かかと上げなどでも運動になります。

「外を歩かなければ意味がない」と考える必要はありません。

7.短い筋力トレーニングを加える

ウォーキングを安全に続けるため、週2~3日を目安に筋力トレーニングを取り入れます。

最初は次の3種目がおすすめです。

・椅子からの立ち座り:5~10回
・かかと上げ:10回
・椅子につかまったもも上げ:左右5~10回

1種目だけでも構いません。

膝や腰に強い痛みがある場合は中止し、医療機関や運動の専門家へ相談しましょう。

無理なく続けるコツは「最低ライン」を決めること

最初から「毎日40分歩く」と決めると、できなかった日に気持ちが折れやすくなります。

そこで、忙しい日や暑い日の最低ラインを決めておきます。

・室内で3分足踏みする
・椅子から5回立ち上がる
・涼しい場所まで往復する
・買い物の中で少し多く歩く

人は、始めるまでの負担が小さいほど行動しやすくなります。

3分で終わっても成功です。

余裕がある日に、少しだけ追加しましょう。

まとめ

ウォーキングは、健康づくりや介護予防に役立つ運動です。

しかし、夏の暑さの中で歩数だけを追いかけると、熱中症や転倒につながる可能性があります。

安全に続けるポイントは、次の3つです。

・暑い日は距離や時間を減らす
・室内運動も上手に使う
・歩く運動に筋力づくりを加える

大切なのは、毎日完璧に歩くことではありません。

その日の天候と体調に合わせて、「今日は何ならできるか」を選びましょう。

少しの運動でも、続けることで将来の動きやすさを支える習慣になります。


「歩いたほうがよいのは分かっているけれど、自分に合う運動量が分からない」

「親がつまずくようになり、一人で歩かせるのが心配」

「地域や施設で、安全な介護予防運動を取り入れたい」

そのような段階からでも、気軽にご相談ください。

Well Aging Support やわらぎでは、京都市周辺を中心に、年齢や体力、生活環境に合わせた無理のない健康づくりを一緒に考えています。

個人の方、ご家族、施設、地域団体からのご相談にも対応しています。

夏も安心して体を動かせる方法を、一緒に見つけてみませんか。

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