「最近、親が一人でお風呂に入るのが大変そう」
「転ぶことが増えてきたけど、介護保険ってもう使えるの?」
こんなとき、まず知っておきたいのが介護保険の申請です。
ただ、初めてだとわかりにくい。
どこへ行くの?
何を持っていくの?
いつからサービスを使えるの?
ぶっちゃけ、制度の言葉だけを見ると難しく感じるんですよね。
でも流れ自体は、そこまで複雑ではありません。
今回は、介護保険を使い始めるまでの流れを、できるだけやさしくまとめます。

介護保険は「困りきってから」申請するものではない
介護保険というと、
「寝たきりになってから使うもの」
と思っている方もいます。
でも、そうとは限りません。
立ち上がるのが大変になった。
買い物へ行くのがつらくなった。
薬の管理が少し心配。
最近、転ぶことが増えた。
こうした小さな変化が、申請を考えるきっかけになることがあります。
早めに生活を整えることは、介護予防の面でも大切です。
大事なのは、全部やってもらうことではありません。
まだ自分でできることを、なるべく長く続けられるように支える。
ここが介護保険の大きな役割のひとつなわけです。

介護保険の申請はどこでする?
基本的には、住んでいる市区町村の介護保険担当窓口へ申請します。
65歳以上の方だけでなく、40〜64歳でも、介護保険で定められた特定疾病が原因で介護が必要になった場合は対象になることがあります。
本人が窓口まで行けなくても大丈夫です。
家族などによる手続きや、地域包括支援センター、居宅介護支援事業者などを通じた申請ができる場合があります。
「そもそも申請した方がいい状態なのかわからない」
そんな段階なら、まず地域包括支援センターへ相談するのも一つです。
相談したからといって、必ず介護サービスを使わないといけないわけではありません。

申請するときに準備するもの
自治体によって多少違いますが、一般的には次のようなものを確認しておきます。
・要介護・要支援認定申請書
・介護保険被保険者証
・医療保険への加入状況がわかるもの
・マイナンバーが確認できるもの
・本人確認書類
・主治医の氏名、病院名などがわかるもの
特に確認しておきたいのが主治医です。
要介護認定では、本人の体の状態や病気について医師が書く「主治医意見書」が使われます。
基本的には市区町村から主治医へ作成を依頼するため、本人や家族が自分で意見書を書いてもらって持参するものではありません。
かかりつけ医がいない場合は、申請する自治体へ相談してください。

申請したあとは何をするの?

認定調査を受ける
申請すると、認定調査が行われます。
調査員が本人のところを訪れ、
「一人で立てますか?」
「着替えはできますか?」
「食事はどうしていますか?」
「物忘れで困ることはありますか?」
といった生活の様子を確認します。
ここで一つ大事なことがあります。
その日だけ頑張りすぎないこと。
高齢者の方って、調査員が来るとまじで頑張ってしまうことがあります。
普段は立ち上がりに手伝いが必要なのに、その日だけ何とか一人で立ってしまう。
すると、本当の生活の大変さが伝わりにくくなることがあります。

家族は「普段の様子」をメモしておく
できれば家族も立ち会い、
・転んだことがある
・夜になると混乱することがある
・薬を飲み忘れる
・入浴を一人で行うのが心配
・歩く距離が短くなった
など、普段の様子を伝えてください。
本人の前では言いにくいこともあります。
そんなときは、事前にメモを作っておくと伝え忘れを減らせます。

介護認定の結果はいつ出る?
要介護認定は、原則として申請から30日以内に結果が出る仕組みです。
認定調査の内容や主治医意見書などをもとに審査され、
・非該当
・要支援1
・要支援2
・要介護1〜5
などの結果が決まります。
ただし、認定調査の日程や主治医意見書の提出状況などによって、30日を超える場合もあります。
急いで介護サービスが必要な場合は、申請した窓口や地域包括支援センター、ケアマネジャーなどへ早めに相談してください。
認定の効力は原則として申請日にさかのぼりますが、認定結果を予想してサービスを先に利用すると、結果によって自己負担が生じる場合があります。
ここは自己判断せず、専門職と相談しながら進めた方が安心です。

認定されたら、すぐサービスを選ばなくてもいい
要支援や要介護の認定が出たら、次は生活に合った支援を考えます。

要支援1・2の場合
地域包括支援センターなどが中心となり、介護予防のためのプランを考えます。
「今できていることを続ける」
という視点がとても大切です。

要介護1〜5の場合
居宅介護支援事業所などのケアマネジャーへ相談し、ケアプランを作っていきます。
訪問介護、デイサービス、福祉用具などを組み合わせながら、
「どこを手伝ってもらえば生活しやすくなるか」
を一緒に考えます。
ケアプラン作成について、利用者本人の自己負担はありません。

家族は「できなくなったこと」だけを見ない
介護が必要になってくると、どうしても
「あれもできなくなった」
「これも危ない」
と考えてしまいます。
もちろん安全は大事です。
ただ、介護予防ではまだできていることを見る視点も欠かせません。
例えば、
「危ないから歩かないで」
ではなく、
「今日は玄関まで一緒に歩いてみようか」
くらいでいい。
本人が自分で動くこと、人と話すこと、外へ出ること。
こうした日常の活動は、体力や認知機能、生活の質を保つうえでも大切です。
全部を家族が代わりにやってしまうより、
少し手伝えば自分でできることは残していく。
これが介護予防の考え方です。

更新申請も忘れずに
要介護・要支援認定には有効期間があります。
ずっと同じ認定が続くわけではありません。
更新申請は、原則として有効期間が終わる60日前から行えます。
また、有効期間の途中でも心身の状態が大きく変わった場合は、「区分変更申請」ができることがあります。
例えば、
急に歩けなくなった。
退院後に介助量が増えた。
認知機能の変化で生活上の支援が増えた。
そんなときは、次の更新まで我慢する必要はありません。
ケアマネジャーや市区町村へ相談してください。

まとめ|介護保険は「まだ早いかな?」くらいで相談していい
介護保険の申請は、
申請 → 認定調査 → 審査 → 認定結果 → ケアプラン → サービス利用
という流れで進みます。
申請から認定までは原則30日以内。
更新申請は、有効期間が終わる60日前からできます。
ただ、一番伝えたいのは数字ではありません。
「もう介護が必要だから申請する」
だけではなく、
今の生活をできるだけ長く続けるために相談する。
そんな使い方もあっていいと思います。
最近、親の歩き方が変わった。
外へ出る回数が減った。
家事が少し大変そう。
物忘れが増えてきた。
そんな小さな変化に気づいたときが、生活を見直すタイミングかもしれません。

Well Aging Support やわらぎでは、京都市周辺で介護予防や健康づくりについて、「何から始めればいいかわからない」という段階から一緒に考えています。
運動だけではありません。
その人の生活や体力に合わせて、無理なく続けられる方法を考えていきます。
「まだ相談するほどではないかな」
そんな段階でも大丈夫です。
「最近、親の体力が落ちてきた気がする」
「介護保険を使う前に、できることを知りたい」
「もの忘れや外出の減少が少し気になる」
「施設や地域で介護予防の取り組みを始めたい」
そんなご相談も受け付けています。
個人の方、ご家族、施設、地域団体の方まで、それぞれの状況に合わせて一緒に考えます。
京都市周辺で介護予防や健康づくりについて気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。


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